ドローンで非破壊検査(UT検査|超音波厚さ測定)が可能 屋内点検・測量ドローン「ELIOS 3 用UT検査ペイロード」、5月7日リリース
2024/4/9
ELIOS 3・UT検査ペイロードを用いた運用サービス提供開始
4月10日から開催Sea Japan(東京ビッグサイト)にてデモンストレーションを披露
ブルーイノベーション株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長:熊田 貴之)(以下、ブルーイノベーション)は、この度、屋内点検・測量ドローン「ELIOS 3」※1に着脱可能な専用ペイロードシリーズの新製品として、ドローンによる遠隔かつ安全な超音波厚さ測定を可能にする「UT検査ペイロード」(以下、UT検査ペイロード)をリリースし、運用サービスは5月7日より、販売サービスは7月(予定)より開始します。
なお、UT検査ペイロードは、4月10日から東京ビッグサイトにて開催されるSea Japanのブルーイノベーションのブース(ブースNo. 1A-12)において、ELIOS 3 と共に実機展示ならびにデモンストレーションを実施します。
UT検査ペイロードは、ELIOS 3 の開発メーカーであるFlyability社※2が、超音波厚さ計の世界的トップメーカーであるCygnus Instruments社※3と連携して開発した、ELIOS 3 に最適化されたUT検査用デバイスです。
UT検査ペイロードを搭載したELIOS 3 を用いることで、プラント施設やインフラ施設(道路橋、トンネル、下水道など)、自動車や航空機の工場、船舶ドックなど、従来は足場や特殊な機材等を要した点検対象箇所において、遠隔で安全に、かつ効率的・低コストでドローンを用いた超音波厚さ測定が可能になります。
さらに、高精度な点群データを短時間で取得可能な「測量ペイロード」※4(2024年1月販売開始)とUT検査ペイロードを併用することで、従来はそれぞれのチームで行っていた外観目視検査や測量、厚さ測定といった複数の点検作業がELIOS 3 のみで実施可能(パイロットチーム2名)となり、点検業務における作業効率を飛躍的に向上させます。
【ご参考事例】※5
5年ごとの定期検査が義務図けられている船舶において、足場が必要となる大型船舶のバラストタンクの厚さを測定する場合、UT検査ペイロードを導入することで足場設置などが不要となり、15,000時間の作業を削減しました。
また、測量ペイロードと組み合わせることで、従来 16名以上で行っていた点検作業を2名で行うなど、効率化・省人化を実現しています。
※1 ELIOS 3:https://blue-i.co.jp/elios3/
※2 Flyability社:https://www.flyability.com/
※3 Cygnus Instruments社:https://cygnus-instruments.com/
※4 測量ペイロード:https://www.blue-i.co.jp/news/release/20240118.html
※5 参考事例:https://www.flyability.com/casestudies/drone-elios-3-ut-ship-hull-inspection
■UT検査ペイロード|機能
①プローブヘッド
超音波を発信するプローブ(探触子、接触する部分)は点検対象に応じて、2MHz、5MHz、7.5MHzから選択できます。また、プローブを覆うフードには強力な磁石があり、点検時の安定性を向上させます。
2MHz | コーティングなどの減衰材料 |
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5MHz | 汎用、深刻な孔食または腐食のある壁 |
7.5MHz | ボイラーチューブなどの小径パイプ、腐食した薄板 |
②プローブアーム
プローブヘッドとELIOS 3のガード部分を接続します。プローブアームは、狭いマンホールの通過時や、複雑な空間内で飛行の妨げにならないよう、機体本体側に折りたためるように設計されています。
③カプラントディスペンサー(塗布装置)
プローブと点検対象の間には、プローブから発信される超音波を点検対象に伝達するのにゲル状のカプラント(接触媒質)が介在している必要があります。このカプラントディスペンサーは、必要量のカプラントをプローブヘッドに供給し、点検に最適な状態を保ちます。
■UT検査ペイロード 使用方法
UT検査ペイロードは、プローブヘッドからレーザーポインタが照射されており、パイロットは照準を定めて対象を測定することが可能です。測定結果は、リアルタイムで表示されるほか、ELIOS 3の飛行位置情報と共に記録され、飛行後の解析時に位置特定が可能です。
■UT検査ペイロード 主な特長とメリット
【取付位置が自在なプローブアーム】
プローブアームは、ドローンの上部や前面、または下部に取り付け可能です。点検対象の位置に合わせて変更可能なため、、幅広いシーンで測定できます。
【カプラント(接触媒質)残量表示】
カプラントの残量をリアルタイムに把握することができ、カプラントが不足した場合は、ディスペンサーのシリンジを補充または交換できます。
【清掃用モジュール】
点検対象物表面の付着物などにより測定が困難な場合、プローブヘッドを清掃用モジュールに交換し、対象を清掃することができます。
清掃後、その位置を位置特定機能でマークできるため、一度機体を戻してからプローブヘッドを交換、再測定時にもパイロットは迷うことなく同じ位置で測定を行うことができます。
【リアルタイムA-Scan表示】
UT検査ペイロードの測定結果は、操縦専用アプリ「Cockpit」にA-Scan※結果をリアルタイムに表示されるため、使用するプローブヘッドの選択や清掃用モジュールの必要性など、その場で判断できます。
【測定結果の位置特定】
専用の解析ソフトウェア「Inpsector」により、飛行中に記録した位置が3Dモデル上に表示されます。A-Scan結果の同時表示も可能なため、結果を確認して再測定の必要性など確認できます。
■Sea Japanでの展示・デモ
4月10日から東京ビッグサイトで開催されるSea JapanにFlyability社と共同出展し、ELIOS 3 UT検査ペイロードの実機展示およびデモンストレーションを行います。
【会期】 | 4月10日(水)~12日(金) 10:00~17:00 |
【会場】 | 東京ビッグサイト1~3ホール |
【URL】 | https://www.seajapan.ne.jp/ |
【展示ブース】 | No.1A-12 |
■ブルーイノベーションの提供するドローン点検ソリューション「BEPインスペクション」
国内のプラント施設、道路橋、トンネル、下水道等のインフラ施設は、今後20年で建設後50年以上経過する施設の割合が加速度的に高まり、点検の需要が増大する一方で、危険を伴う作業がある、少子高齢化などによる点検員が不足しているといった課題があります。
こうした課題に対して、ブルーイノベーションは2018年に日本おける独占販売契約を Flyability社と締結し、非GNSS環境下の屋内空間などの飛行特性に優れた屋内用ドローンELIOS シリーズを使用した点検ソリューションの提供を開始しました。
ELIOSシリーズをはじめとした各種ドローンを活用した「BEPインスペクション」は、ドローン点検の現場の運用サポート、機体の提供だけでなく、ドローン導入時の講習やパイロット育成のための教育ソリューションなども提供しており、プラントや発電所、下水道などを中心に300ヶ所を超える現場での実績があります※1。
また、ドローンを活用したソリューションは点検以外の分野でも幅広く提供しており、2024年1月1日に発生した令和6年能登半島地震では、被災地での捜索や状況確認などの災害時活動で貢献しています※2。
※1 BEPインスペクション:https://blue-i.co.jp/inspection/
※2 能登半島地震での活動:https://www.blue-i.co.jp/news/release/20240111_1.html
本リリースに関するお問い合わせ先
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