災害時の情報空白時間を限りなくゼロに近づける。
― 震災から15年、ブルーイノベーションの原点と使命

2026/3/2

創業以来、ブルーイノベーションが一貫して向き合ってきた問いがあります。
それは、「人が行けない状況で、いかに正確な情報を社会に届けるか」という課題です。

東日本大震災から15年。
防災・減災への取り組みは着実に進化してきました。
しかし、今なお変わらない現実があります。
災害直後、最も情報が必要な場所に、人は行けない。
この現実を変えなければ、防災の進化は限定的なものにとどまります。
命を守る初動判断を左右するのは、テクノロジーのスペックだけではありません。
「誰が、いつ、どの手段で情報を取得し、どう意思決定に活かすのか。」
その運用と体制を平時から設計しておくことこそが重要です。 

ブルーイノベーションは、この「情報の空白」という課題に対し、防災インフラを構築する企業として向き合い続けてきました。

■原点は「海岸防災」―1999年から続く、現場の切実な問い

当社代表の熊田は、大学院在学中に津波や砂浜の浸食といった海岸防災対策の研究に取り組んでいました。

その研究活動を起点に、失われた海岸を復元するための先端技術開発に関わる受託事業として、海岸防災コンサルティングサービス事業を開始したことが当社の原点です。

創業期、海岸防災事業の一環として実施した、震災後の海岸復旧に関する調査(2011年撮影)

その過程で直面したのが、災害直後の状況を把握するための、最新かつ客観的な現場データが決定的に不足しているという現実でした。
航空写真は高コストで撮影頻度が限られます。
一方、災害直後の現場は危険を伴い、人が容易に立ち入ることができません。

こうした課題に対し、まだ「ドローン」という言葉すら一般化していなかった2007年から、東京大学と共同で、「無人航空機による海岸モニタリングシステム」の研究開発に取り組みました。

この取り組みこそが、「人が行けない場所の情報を、いかに取得するか」という問いに向き合う、現在の事業基盤へとつながっています。

東京大学との共同研究により開発した、日本初の無人航空機による海岸モニタリングシステム(2013年撮影)

■災害初動を遅らせるのは、「情報不足」だけではない

自治体や官公庁の皆様と向き合う中で見えてきたのは、災害対応の本質的な課題です。
それは、情報そのものが存在しないこと以上に、
「誰が、どの手段で、どの優先順位で取得するのか」が整理されていないことにあります。

大規模災害時、次のような情報を誰がどのように収集するのか、明確になっているでしょうか。
・危険区域はどこまで広がっているのか
・通行可能なルートはどこか
・立ち入りが困難なエリアの状況を、どう把握するのか

これらを発災後に検討していては、初動は必ず遅れます。

ドローンは有力な情報取得手段の一つです。しかし万能ではありません。
気象条件、通信環境、指揮命令系統、現場体制などが整って初めて、技術は機能します。
技術と運用が一体化してこそ、防災は“機能するインフラ”となります。

能登半島地震では、土砂崩れにより立ち入りが困難であった孤立地域の情報収集を実施(2024年1月)

■平時の備えが、減災を左右する

災害時に技術を有効に機能させるためには、平時からの準備が不可欠です。
・訓練の実施
・自治体・関係機関との連携体制の構築
・技術と運用を統合した設計

ブルーイノベーションは、創業当初の海岸防災の課題意識を原点に、現在はドローンおよび統合プラットフォームを通じて、自治体・関係機関との協働を進めています。

私たちが目指しているのは、「機体を導入すること」ではありません。
災害時に確実に機能する情報基盤を社会に実装し、防災インフラを構築する企業としての役割を果たすことです。

千葉県一宮町にてJアラートと連動した津波避難広報ドローンシステムが社会実装(2025年4月)

■災害時の情報空白時間を限りなくゼロに近づける

3.11は、犠牲と教訓を胸に刻む追悼の日であると同時に、社会の備えを問い直す日でもあります。
「人が行けない」場所で何が起きているのか。
その空白をどう埋めるのか。

ブルーイノベーションは創業時の志である「海岸防災」の精神を忘れることなく、自治体・関係機関の皆様と共に、災害時の情報空白時間を限りなくゼロに近づける防災インフラの構築に挑み続けます。

※ブルーイノベーションの取り組みについて

ブルーイノベーションは、防災分野をはじめとする社会インフラ領域において、ドローンと統合管理プラットフォームを活用したソリューションの開発および社会実装を推進しています。
災害時支援活動を通じて自治体・関係機関と連携し、現場ニーズに基づく実装型の防災インフラ構築を進めています。

・ブルーイノベーションの災害時支援活動の取り組み
https://www.blue-i.co.jp/corporate/disaster_support/index.html

・ブルーイノベーションの次世代型防災ソリューション 「BEPポート|防災システム」
https://www.blue-i.co.jp/bepport_bousai/

 

サービスや製品のご相談、お見積りなど、お気軽にお問い合わせください

お問合せ窓口 03-6801-8781
受付時間 9:00-17:00(土・日・祝日は除く)

  ご相談・お問い合わせフォームはこちら

PAGE TOP