ELIOS 3によるICT施工
屋内工事現場の施工管理を高効率化
2023/6/19
東急建設株式会社 様
東急建設では、屋内点検用球体ドローンELIOS 3を導入し、地下などの屋内工事現場の施工管理や測量業務の効率化を進めています。
ドローン活用が進んでいる建設業界
近年建設業界では、生産性向上を目的にICT(情報通信技術)の導入が推進され、現場でのドローン活用が進んでいます。その代表的なドローン活用事例が「測量」です。建物を建築する前は測量を行うことが必要となりますが、ドローンを活用することで、上空からの撮影と3D化が可能となり、従来の人が徒歩で行う測量に比べ大幅な工数とコストの削減に貢献しています。また、足場が悪く危険の伴う場所に立ち入る必要もなく、スタッフの安全を確保した測量業務が可能となります。
さらに、「施工管理」においてもドローン活用が進んでいます。工事が予定通り進んでいるか、設計通りに出来ているか、ドローンで上空から撮影を行うことで作業現場ごとの施工進捗を遠隔で把握することができます。
一方で、このような屋外での建設現場はドローン活用が進んでいるものの、GNSSが入らない屋内現場ではドローン活用は難しく、地上型レーザースキャナーでの計測や人による施工管理を行っているのが一般的だといいます。
ただし地上型レーザースキャナーは、狭所や暗所といった場所の計測は難しいことや、そのデータ処理に時間がかかること、高所などにおいては、足場を組んでいる場所しか計測できないことなどが課題になっていました。
GNSSの入らない屋内工事現場の出来形計測にELIOS 3を導入
そこで東急建設では、暗くて狭い空間での点検を得意とする屋内点検用球体ドローンELIOS シリーズの最新機種「ELIOS 3」を導入し、工事の出来形管理や測量の効率化を進めています。
ELIOS 3により、狭所や暗所といった人が入りにくい場所や、測量しにくい場所での計測や工事の進捗状況を把握できるようになったといいます。
「古くからある施設は、度重なる改修によって配管や配線といった設備なども含めた状態が図面化されていない場合があります。ELIOS 3であれば、足場がなく人が入りにくい場所や暗い場所、影になって見えない場所でもそれらを傷付けることなく把握し、3D化することができることに魅力を感じ、導入を決定しました。」
(東急建設株式会社 土木事業本部 技術統括部 土木設計部 ICT推進グループ 課長代理 和田 勝利 氏)
撮影後のデータ処理にも大幅な効率化に貢献
ELIOS 3は撮影後のデータ処理の早さについても評価をいただいています。搭載しているLiDARにより、施設そのものがリアルタイムで3D化される上、取得したデータは専用解析ソフト「Inspector」を通して3Dレポートとしてスムーズに出力されます。
「地上型のレーザースキャナーは通常計測に1日、その後のデータ処理に1日程度かかってしまいます。また、一般的なドローンによる測量においても撮影後のデータ処理に1日以上かかりますが、その点ELIOS 3であればリアルタイムに3D化されますので、これまで測量や進捗管理にかけていた時間の1/5程度でできそうです。」(和田 氏)
COMPANY PROFILE
東急建設株式会社
本社所在地 | 東京都渋谷区渋谷1-16-14 渋谷地下鉄ビル |
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設立年 | 2003年4月10日 |
従業員数 | 2,628名(2023年3月31日現在) |
URL | https://www.tokyu-cnst.co.jp/ |
事業内容 |
総合建設業 |
※BEPインスペクションとは?
複数のドローンやロボット、センサーなどデバイスを遠隔で制御・統合管理する独自開発のデバイス統合プラットフォーム「Blue Earth Platform(BEP:ベップ)」を活用し、インフラ施設や工場・プラントなどの屋内外施設点検をドローンやロボットで行うソリューションです。「作業員の安全性向上」「点検コスト削減」「業務効率の向上」に加え、点検・施設情報の「デジタル化・DX化」を実現します。
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※屋内点検用球体ドローン「ELIOSシリーズ」とは?
ELIOSシリーズは、BEPインスペクションにおいて主に屋内点検で使用するドローンです。Flyability 社(スイス)が開発し、非GNSS 環境下の屋内空間などの飛行特性に優れています。球体状のガードを備え、配管やボイラー、煙突といった人が入れない目視外の狭小空間や危険な場所の点検に適しており、プラントや発電所、下水道などを中心に250ヶ所(2023年3月末時点)を超える屋内施設での点検実績を有しています。
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ブルーイノベーション株式会社
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