スマート保安を目指し、サブスクでの利用から、購入へ。「ELIOS 2」が実現した点検作業の可視化と工数・労力の軽減

2024/9/25

東亜非破壊検査株式会社様

石油・化学プラントのメンテナンスに関連した検査を行っている東亜非破壊検査では、ドローンによる点検作業の将来性を見越し、屋内点検用球体ドローン「ELIOS 2」を導入しました。ELIOS 2の導入によって検査作業の効率化を実現し、検査依頼主からの要望に応えるとともに、新規受注の獲得にも繋がっています。

ELIOS 2は、お客様の工場内点検作業においてサイロ開放から検査、復旧まで、従来は3日かかっていた工程が、わずか1日足らずで完了するなど、点検作業の効率化に大きく貢献しています。

検査従事者の安全面が最優先。目視点検の難しさとその課題

東亜非破壊検査では、ボイラーや機器内部、ダクトなど様々な環境下で検査業務を行っており、常に検査依頼主の状況に配慮した作業を心がけています。

検査依頼主は、プラント、電力、石油精製、化学業界などの企業であり、検査内容によっては、入槽作業による酸欠や熱中症のリスク、高所作業における墜落のリスクなどがあります。粉塵が舞う環境や暗所,高所でデジカメやタブレット端末を使用して記録撮影を行うためには、検査従事者が検査箇所に安全にアクセスする必要があります。そのような環境で安全に作業するためには、多くの時間と労力を要します。なかには、検査従事者の安全面を優先するため、検査従事者のアクセスが難しい環境の箇所もありました。

そのような中、ドローンの技術を活用すれば、検査従事者の安全確保を優先しながらも、検査作業の効率化に繋げることができるのではないかと考え、ドローンの導入が検討されました。

「ELIOS 2」のサブスクプランを効果的に活用/選定と導入

ELIOS 2には、利用されるお客様に安心してドローン点検を導入いただけるよう、サブスクプランがあります。最短1ヵ月から利用でき、必要な時に必要な場所だけを点検する際に利用できるため、購入前の検証としても活用いただけます。

東亜非破壊検査では、そのサブスクプランを活用し、具体的な利用案件やその受容性を確認しながら購入を検討できたことが、ELIOS 2導入の決め手の一つだったといいます。

「サブスク利用時に、他社製品との比較検討、収支バランスなどを見極め、購入を判断することができました。屋内点検用ドローンの選定にあたっては、粉塵が舞う環境下での飛行状況、デジカメやタブレット端末での撮影が困難な場所での撮影状況を確認するとともに、目視検査の新たな手法の一つとするため、特に、カメラの性能、光量、光の当たり方、飛行時間を重視しました。」

(東亜非破壊検査株式会社 新事業戦略プロジェクト 3D・ドローンプロジェクトリーダー  沢井 厚志 氏)

「ELIOS 2」の導入による正確な点検と顧客満足度の向上/成果

検査依頼主の課題解決に適したELIOS 2は、過酷な環境下でも安定飛行ができ、正確なデータ取得点検が可能であるので、点検作業を実施した検査依頼主の工場内での作業では、開放から検査、復旧まで3日かかる工程が、1日足らずで完了できたといいます。

このように、検査会社として、ELIOS 2で点検作業を実施できる仕組みを構築することにより、新たな検査依頼も舞い込んでいるそうです。

「安全面を優先するため今まで検査できなかった箇所の点検ができたことや、内容物が黒色のためマンホールから強力なライトを使用しても内部状況が不明瞭だった機器の側面や内装品が確認できたことで、検査依頼主から感謝されました。」(沢井 氏)

 ELIOS 2では、調節可能な10,000ルーメンのLEDライトを搭載し、正面・左右・上方・下方をより明るく照らすことができ、片側照射モードの実装により、対象物の凹凸をより鮮明に撮影することが出来ます。化学プラントの点検作業では、片側だけライトをつけることによって、影ができるような照らし方ができ、「腐食、減肉」が発見しやすくなったといいます。

また、検査会社として重要な業務である報告書の作成においても、ELIOS 2の導入は効果的です。例えば、デジカメ画像を見ただけでは、場所の特定が難しかったのですが、インスペクターを使えば、位置情報の確認が可能なので、より具体的な確認ができます。

「ELIOS 2が取得した映像データを確認することにより、検査従事者以外でも報告書をわかりやすく確認することが可能となりました。」(沢井 氏) 

ELIOS 2によるプラント内の検査対象箇所の点検状況

バンカー内部コンベアのケーシング
煙道

ドローンによるスマート保安を目指して/今後

日本のエネルギーインフラを「守る」ことを信条とし、業界のリーディングカンパニーを目指して社会貢献を続けている東亜非破壊検査。DXやAIなど高度な情報処理技術を取り入れて検査の効率化を図るとともに、日々、ドローンの活用を含めた新たな検査領域への挑戦を続けています。

「私の仕事場は、検査依頼主であるお客様がいる現場です。お客様と日々接しているからこそ、お客様の苦労が分かり、お客様のご要望に応えたい、お客様に寄り添っていきたいと常に思っています。
将来的には、ELIOS 3を導入して、3D点群データ、肉厚測定などの提案をしていきたいと考えています。
ドローン点検でスマート保安を実現し、少しでも社会に貢献できればと考えています。」(沢井 氏)

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※BEPインスペクションとは?
複数のドローンやロボット、センサーなどデバイスを遠隔で制御・統合管理する独自開発のデバイス統合プラットフォーム「Blue Earth Platform(BEP:ベップ)」を活用し、インフラ施設や工場・プラントなどの屋内外施設点検をドローンやロボットで行うソリューションです。「作業員の安全性向上」「点検コスト削減」「業務効率の向上」に加え、点検・施設情報の「デジタル化・DX化」を実現します。
>詳しくはこちらをご覧ください

※屋内点検用球体ドローン「ELIOSシリーズ」とは?
ELIOSシリーズは、BEPインスペクションにおいて主に屋内点検で使用するドローンです。Flyability 社(スイス)が開発し、非GNSS環境下の屋内空間などの飛行特性に優れています。球体状のガードを備え、配管やボイラー、煙突といった人が入れない目視外の狭小空間や危険な場所の点検に適しており、プラントや発電所、下水道などを中心に国内300ヶ所を超える屋内施設での点検実績を有しています(https://blue-i.co.jp/inspection/ )。

・ELIOS 2  https://www.blue-i.co.jp/elios2/
・ELIOS 3  https://www.blue-i.co.jp/elios3/

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COMPANY PROFILE

東亜非破壊検査株式会社

本社所在地 福岡県北九州市八幡東区山王 1 丁目 13-15
設立年 1962年
従業員数 494名
URL https://www.toandi.co.jp/
事業内容

非破壊検査

この事例に関するお問合せ・ご相談

ブルーイノベーション株式会社
TEL.03-6801-8781/FAX.03-6801-8782
【お問い合わせフォーム】
https://www.blue-i.co.jp/contact/project/

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